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『Life in the UK』テスト一発合格勉強法!大量連載中!

まだ連載中ですが、現在、公式「Life in the UK」のテキスト解説をほぼ網羅しております。試験に必要な方はぜひご活用ください。

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[現役翻訳者と]毎日英文読解!-『怪物はささやく』第四回「イギリスの時計(時間)の読み方 」

2020/05/25
 
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 略歴:渡英後すぐ、イギリスの某大手IT企業に就職。IT/マーケティング資料/サポート記事の翻訳や校正を現役で担当中。ローカライズ歴5年目。プライベートでは、現地で結婚。夫婦の共通言語は英語。

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前回のまとめ -Who are they?

You’re only young once, they say, but doesn’t it go on for a long time? More years than you can bear.

Hilary Mantel, An Experiment in Love / The preface from “A Monster Calls” by Patric Ness

 前回は、この”they say” のtheyは誰なんだという話でした。この文章は引用句であるので、 ここにもまた、 前述の文章がありません。しかしこの場合はなくても構わないのです。

 英語で何の文脈もなく、突然、”they say”という時は、それは一般大衆の事を指しています。代名詞としては、peopleの代名詞です。

 では、次にこの文章で「it」が指しているものは何でしょう。以下の直訳を元に考えましょう。

 人生において若いのは一度きりと彼らは言うけど、それって、結構長く続かない?耐える事のできないくらいの年数で。

Translation by K・T・Eries

 日本語で「それ」は何かを考えると、「それ」は人生の若さである事がすぐにわかりますね。「それ」はいつも、物質的な名詞を指すかというと、そうでないことが分かります。しかし、「それ」は、普通その前の文脈に書いてあるものなので、前の文脈を見ればすぐ推測できるはずです。
 英語の場合でもこれと同じことをしましょう。it というのが、”life when you are young”である事に気がつけば、この文章の解釈はいたって簡単なはずです。

 この一文は、主人公コナーのこれからの苦悩を表しているのかもしれません。では今日のボキャブラリーに行ってみましょう。

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ボキャブラリー

 ※英国古本屋には特殊なボキャブラリの覚え方があります。「[現役翻訳者と]英語で英語のボキャブラリー!なぜ日本人にとって英語は難しいか。」で、やり方をぜひ把握してみてください。

 もう少し単語が複雑になってくると、本文よりも単語の説明文の方が長い、という事になって来ますが、ここはじっくりやりましょう。

(v)glance = to give a short quick look

(ad)certainly = this word is used to reply completely or to emphasise something and show that there is no doubt about it.

(prep/adv)past = this is used to say what the time is when it is a particular number of minutes after an hour.

注記: (v) = verb 動詞|(adv) = adverb 副詞 |(prep) = preposition 前置詞

Online Free English-English dictionaries such as “Cambridge Dictionary“/Oxford Dictionaries etc
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本文引用

He glanced over at the clock his mum had put on his bedside table.
12. 07.
Seven minutes past midnight. Which was late for a school night, late for a Sunday, certainly.

“A Monster Calls” by Patric Ness
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解説 今日の表現「イギリスの時計(時間)の読み方」

 この英国、イギリスでは、時間を伝える時には、分数を先に数える決まりがあります
 もちろん、日本/アメリカ式で、時間を先に言っても通じますが、イギリス人は、時間の表現として分数(minutes)を先に言うので、混乱しないように覚えておいたほうがいいでしょう。これはドイツ語でも同じなので、ヨーロッパ圏はほとんどの言語が分数(minutes)を先に言うのかもしれません。

[イギリスの時計の読み方の基本的なルール]



A. 30分間の事を「half」と言います。アナログ時計の丁度半分だからです。

B. 15分間の事を「quarterと言います。時計の4分の1の意味です。

C. 30分までの分数を数えるには、全て”past“を使い、何時から[何分経過したか]で表します。例えば、3時半は、「half past three」と言い、pastを使います。

D. 30分を超えてからは、”to“を使い、[次の時間まで何分か]で数えます。例えば、「twenty to four」と言えば、4時まで20分という事ですから、つまりは3時40分の事です。この30分を超えてからががややこしいですよね。
 
 常にアナログの時計を頭に思い浮かべると分かりやすいと思います。実際の例で見てみましょう。

実際の例

上記1の時計は、「quarter past three」と読みます。3時から15分過ぎたという意味です。

上記2の時計は「half past three」と読みます。 3時から30分過ぎたという意味です。

上記3の時計は「quarter to four」と読みます。4時まで15分あるという意味です。

 本題に戻りましょう。今回の本に書かれてある表現は以下の通りです。

12. 07.
Seven minutes past midnight.

“A Monster Calls” by Patric Ness

 真夜中の「12. 07」の事を、イギリスでは、「Seven (minutes) past 12(midnight)」と表現します。またもや、反対ですね笑。

 私の夫は、私が「いつ出るの?」と聞いた時など「10 to」と、分数だけしか答えない時があります。つまり「50分に出るよ」という事なのです。時間はもう分かっているので、分数だけ言っているのでしょうが、こちらとしてはややこしいかぎりですよね。

 こういう表現が数字ではなく英単語で出てきた時も焦らず、しっかり読んでいきましょう。

それではまた明日!
明日の第五回はこちらをクリック(記事がない場合は、まだ執筆中です。日本時間の毎晩18時頃にアップロードされます。)

 

英国古本屋のライター:K・T・エリーズ

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 略歴:渡英後すぐ、イギリスの某大手IT企業に就職。IT/マーケティング資料/サポート記事の翻訳や校正を現役で担当中。ローカライズ歴5年目。プライベートでは、現地で結婚。夫婦の共通言語は英語。

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