超簡単!「日本の運転免許証から、イギリスの運転免許証に切り替える方法」、その必要事項やプロセスのまとめ。
略歴:渡英後すぐ、イギリスの某大手IT企業に就職。IT/マーケティング資料/サポート記事の翻訳や校正を現役で担当中。ローカライズ歴5年目。プライベートでは、現地で結婚。夫婦の共通言語は英語。
サッと読みたいならこの目次からジャンプ!
- 1 イギリスの運転免許証への切り替え
- 2 a. D1 pack フォーム
- 3 b.「自動車運転免許証抜粋証明」 (£14.00) (日本の運転免許証の翻訳証明書 / 在英国日本大使館)
- 4 c. パスポートサイズの写真1枚
- 5 d. DVLAへの申請費用 £43.00の小切手 / 郵便為替(Postal Order)
- 6 e. 有効期限内の日本の運転免許証
- 7 f. 運転免許証返還用カバーレターA
- 8 g. パスポート/ 英国滞在査証カード(Biometric Residence Permit(BRP))
- 9 h.「ID返送用封筒」と「パスポート返還用カバーレターB」(IDとしてパスポートを使用する人のみ)
- 10 最後に
- 11 送付先
- 12 所要時間トータル
- 13 コロナ下での申請
イギリスの運転免許証への切り替え
[前置き]
この記事は、イギリス居住者 (Residents)に向けて書かれています。
基本的に、英国入国から1年以内であれば、日本の運転免許証での運転が可能です(違法ではないという意味です)。が、イギリス人は日本語を読めないので、例えばレンタカーを借りる際などに、日本の運転免許証の翻訳を求められる場合があるかもしれません。
そう考えると、イギリス滞在予定が一年以内の短期非居住者(Visitors)は、一旦日本で国際免許を取得してからイギリスに来た方が、手間がなく安上がりになるでしょう。
イギリス居住者であり、有効な日本の運転免許をもつ個人で、イギリスに住み始めてから5年以内であれば、DVLA(イングランド、ウェールズ、スコットランド管轄) / DVA(北アイルランド管轄)で、イギリスの運転免許証への切り替えが可能です。
尚、この記事は、工程を順番に上から一つずつ進めていけば、読んだ順番通りに必要書類ができあがって提出できるように書かれてありますので、一つ一つこなしたい方にもうってつけです。
必要なもの
日本の運転免許証をイギリスの免許証に切り替えるにあたって、必要な書類は下記のa~hの8つです。一つ一つ見て行きましょう。
a. D1 pack フォーム (要記入)
(D1 pack: Application for a driving license for a car, moped or motorcycle / DVLA)
b.「自動車運転免許証抜粋証明」(£14.00)
(日本の運転免許証の翻訳証明書 / 在英国日本大使館)
c. パスポートサイズの写真1枚
d. DVLAへの申請費用 £43.00の小切手 / 郵便為替(Postal Order) ※1
e. 有効期限内の日本の運転免許証
f. 運転免許証返還用カバーレターA
g. パスポート / 英国滞在査証カード(Biometric Residence Permit(BRP))
h. ID返送用封筒とパスポート返還用カバーレターB (IDとしてパスポートを使用する人のみ)
a. D1 pack フォーム
D1 pack フォームはDVLA (Driver and Vehicle Licensing Agency)へ提出用の「英国運転免許証」の申請書類です。
まず、GOV.UKの「Order DVLA Forms 」(政府公式ウェブサイトのDVLAフォームを申請するページ)をクリックして、D1 pack フォームを申請しましょう。
上記のページをクリックし、「START NOW」ボタンを押して、自身の住所と名前を書き込みます。次に、スクロールすると下の方にあるリストの一番初めの項目「 D1 Pack – Application for a driving licence for a car, moped or motorcycle」の左隣のボックスにティックを入れます。
注記:このフォームを公式HPからPDFで落とすことができないのには理由があります。写真を貼る部分などに特殊加工がされてあるのが原因だそうです。
PDFで配っている非公式サイトも見受けられますが、ここはぜひDVLA公式HPから、正式に頼んで書類を取り寄せましょう。
D1 pack フォームが来たら、必要事項を書き入れてください。
所要時間
7 – 10 日
D1パックを申請すると、「申請ありがとうございました」と表示されるウィンドウに、到着まで7-10日かかると書かれてあると思います。
結構時間がかかりますね。
こういう時はぜひ、この書類到着を待っている間に、b.「自動車運転免許証抜粋証明」をクリアしておきましょう。/
b.「自動車運転免許証抜粋証明」 (£14.00)
(日本の運転免許証の翻訳証明書 / 在英国日本大使館)
まず、「自動車運転免許証抜粋証明」の取得につきましては、別記事にまとめてあります「超簡単!イギリスで日本の運転免許証の公式翻訳:「自動車運転免許証抜粋証明書」を申請する方法まとめ」を読んで、書類を揃えましょう。簡単です。/
c. パスポートサイズの写真1枚
この写真は、最初の項目「a. D1 pack フォーム」で説明した、DVLAの「英国運転免許」申請書類で必要なものです。
住んでいる場所のお近くの写真撮影機でパスポート用写真を1枚撮るのもよし、まあどうせなら、bの「自動車運転免許証抜粋証明」をロンドンに受領しに行く時に、ついでにこの写真も撮っておくと便利かもしれませんね。
いつどこで行うにせよ、£5から£10以内で、すぐに写真ができあがるはずです。
注記:機械はカードと紙幣を受け付けていないので、小銭をお忘れなく!
d. DVLAへの申請費用 £43.00の小切手 / 郵便為替(Postal Order)
小切手
小切手は銀行の小切手帳が手元にあれば、それに£43.00と必要事項を書き込んで点線で折って切り、送付用に封筒に入れておきましょう。
小切手の書き方がわからない時は、小切手についての詳しい説明を以前書きましたので、こちらの記事:「分かりやすい!イギリスの小切手の書き方(How to write a cheque in English)」をクリックして参照ください。
郵便為替(Postal Order)
郵便為替(Postal Order)の申請は簡単です。
まだイギリスで銀行の口座をお持ちでない方など、Postal Orderは便利かもしれません。銀行を通さず、少し手数料を支払うだけで、 50pから£250までのお金を送ることができます。
使えるフレーズ:
郵便局に行き、
“I ‘d like to send some money to DVLA to apply my driving licence by Postal Order.“
と窓口のスタッフに言ってみましょう。
”How much would you like to send?”と聞かれますので、
”£43.00″
と答えるのを忘れずに。
郵便為替の手数料については、£10.00 – 99.99までは、その金額に対して12.50%の手数料がかかってきます。
つきましては、£43.00を送る場合、£5.375の手数料がとられることになりますので、合計でかかってくる金額は、郵便為替を選ぶと、合計で£48.375になります。
郵便為替について、もっと詳しく知りたい方は、UK郵便局の公式HPの「Postal Orders」(郵便為替) をクリックしてチェックしてください。
※1 注記:記事は毎回更新するようにしていますが、DVLAへの申請費用が変更される場合がありますので、常に「GOV.UK公式ホームページ」をチェックするようにしてください。/
e. 有効期限内の日本の運転免許証
ここまで来れば、もうすぐです!
お持ちの日本の運転免許証は、申請時点で有効でなければいけません。よく見てチェックしましょう。
日本の運転免許証も、封筒に入れて本体ごとDVLAに送らなければなりません。万が一のために、カラーコピーを残しておきましょう。
f. 運転免許証返還用カバーレターA
日本の運転免許証は、返ってこない確率が高そうです。
もしDVLAから日本の運転免許証が返還された場合は、それはあなた個人宛ではなく、「在英国日本大使館に向けて」返されます。
私の日本の運転免許証はめでたく手元に返ってきましたが、知人の日本の運転免許証は返ってきませんでした。
したことの違いは、日本の運転免許証を返してもらえるよう、カバーレターを付けたことだけです。とりあえず、カバーレターを書く事をお勧めします。
“Dear Sir/Madam,
Please return this Japanese driving licence to the Embassy of Japan in the UK.
Kind Regards,
あなたのサイン
あなたの名前”
私が書いたのは、上記だけです(笑)。それでも戻ってきましたので、結果良し。
日本の運転免許証が返還されましたら、在英国日本大使館から運転免許証を取りに来るようEメールが届くようですので、Eメールのチェックをお忘れなく。
(Eメールアドレスを変更してしまった場合は、在英国日本大使館の運転免許担当者のEメール、「driving-license@ld.mofa.go.jp」に問い合わせましょう。)
※返還には,約3か月から半年かかるようです。また、返還された運転免許証の保管期間は,当該運転免許証の有効期間満了後2年間だそうですので、こちらも頭に入れておきましょう。
特に日本の運転免許証が無くても困ることはありません。日本帰国時が心配であれば、それに備え、イギリスで国際免許を取得して帰りましょう。イギリスでの国際免許申請の手続きは、こちら「超簡単!イギリスで国際免許証(IDP)を取得する方法!」を参照ください。
g. パスポート/ 英国滞在査証カード(Biometric Residence Permit(BRP))
次に、身分を証明するIDとして、パスポートかBRPのどちらかをDVLAに送らねばなりません。
パスポート:
パスポートの場合は、パスポート本体を丸ごとDVLAに送付しなければなりません。
パスポートをDVLAに送る際は、旅行の有無にも気を付けましょう。
英国運転免許証が手元に郵送されるまでには、3週間はかかります。英国運転免許証を受け取ってから2週間経ってもパスポートが返送されない場合は、DVLAに直接問い合わせなければなりません。その間、パスポートが必要なイベントがないか、十分チェックしましょう。
英国滞在査証カード(Biometric Residence Permit(BRP)):
BRPを持っている場合は、裏面・表面の両面をカラーコピーしたものを同封できます。
特例措置としてカラーコピーを送付できる方法は、2021年7月1日をもって廃止されました。今後は、日本旅券保持者でも、運転免許庁(DVLA)に対して、BRPカードの原本を郵送する必要があります。それに伴い、以下の点に気を付けましょう。
- BRP原本は運転免許証発行のタイミングで別途で申請者に返送されるようです。確実にBRPカードがお手元に返送されるまで、旅行など、BRPカードが必要となる行動は避けましょう。もしくは、どうしてもご予定がある場合は、申請時期をずらしましょう。
h.「ID返送用封筒」と「パスポート返還用カバーレターB」(IDとしてパスポートを使用する人のみ)
日本の運転免許証は、個人にではなく、在英国日本大使館へ返還されるという話をしたと思いますが、パスポートは個人へと返されます。申請時のIDに、BRPではなくパスポートを選んだ人は、パスポート本体を再度返してもらわなければいけませんので、しっかりとパスポート返送用封筒とそのカバーレターを用意しましょう。
[封筒]
返送用封筒は、破れないようできるだけしっかりしたものを選びましょう。郵便局で該当の切手(DVLA Swanseaから自宅までのトラッキングサービス付きのスペシャルデリバリー( Royal Mail Special Delivery Guaranteed® )の切手(1st class))を購入し、封筒に貼り付けます。
表面にはしっかりと自分の住所と名前を書きましょう。
[パスポート返還用カバーレターBの例]
Dear Sir/Madam,
Please return my passport to my house, the address is “○○〇”.
I have included an addressed envelope with stamps on for the return of my passport.
Kind Regards,
あなたのサイン
あなたの名前
最後に
今一度、必要項目を確認して、IDとしてBRP使用者はa – gの7つを、パスポート使用者はa – hの8つを、ひとまとめにし、チェックしましょう。
a. 記入済みのD1 pack フォーム
(D1 pack: Application for a driving license for a car, moped or motorcycle / DVLA)
b.「自動車運転免許証抜粋証明」(£14.00)
(日本の運転免許証の翻訳証明書 / 在英国日本大使館)
c. パスポートサイズの写真1枚
d. DVLAへの申請費用 £43.00の小切手 / 郵便為替(Postal Order) ※1
e. 有効期限内の日本の運転免許証
f. 運転免許証返還用カバーレターA
g. パスポート / 英国滞在査証カード(Biometric Residence Permit(BRP))
h.「 ID返送用封筒」と「パスポート返還用カバーレターB 」(IDとしてパスポートを使用する人のみ)
送付先
チェックし終わったら、全てを大きめのしっかりした封筒に入れ、郵便局に行って、 トラッキングサービス付きのスペシャルデリバリー( Royal Mail Special Delivery Guaranteed®)で該当する以下の送付先へ送ってしまってください。
IDとしてBRPを使用した人の送付先:(この措置は、日本国籍者への特別措置であるBRPのカラーコピー提出制度が廃止された事に伴い、同様に廃止されました。)
注意:IDとしてBRPを使用した場合、日本国籍とBRP両方を所持する者のための特別措置として、特別な郵送先が2つあります。
[2020年1月時点での送付先]
DVLA Japanese Account Manager
1.Ms Lisa John
Address: CCU1, DGFW, DVLA, Swansea, SA6 7JL
Telephone: 01792-782112
2.Ms Diane Sturley
Address: CCU5, DGFW, DVLA, Swansea, SA6 7JL
Telephone: 01792-384698 注意:担当員/部署が定期的に変更されるようですので、必ず在英国日本大使館の「英国運転免許証への切り替え手続き」のページをクリックし、「日本旅券保持者に対する特別措置を利用した申請方法」の項目で、最新情報のチェックを。
IDとしてパスポートを使用した人の送付先: (この措置は、日本国籍者への特別措置であるBRPのカラーコピー提出制度が廃止された事に伴い、同様に廃止されました。)
2021年現在の申請書送付先:
現在は、BRP/パスポート原本どちらも、以下の通常のDVLAの宛先へ送付する必要があります。
申請書送付先 :DVLA, Swansea SA99 1BT
注意:担当員/部署が定期的に変更されるようですので、必ず在英国日本大使館の「英国運転免許証への切り替え手続き」のページをクリックし、最新情報のチェックを。
所要時間トータル
3週間から1か月
コロナ下での申請
現在コロナ下での申請は、郵送受付のみとなっているようです、また、受領の際に領事館へ出向かなければならない時には、オンラインでの事前予約が必要だそうです。領事館のオンラインでの事前予約ページをよく読み、早めの手続きを!
あとは英国運転免許証が来るのを待つだけですね!
お疲れさまでした!
英国古本屋のライター:K・T・エリーズ
略歴:渡英後すぐ、イギリスの某大手IT企業に就職。IT/マーケティング資料/サポート記事の翻訳や校正を現役で担当中。ローカライズ歴5年目。プライベートでは、現地で結婚。夫婦の共通言語は英語。