『Life in the UK』テスト一発合格勉強法!第22回「イギリスの歴史:劇作家シェイクスピア」
略歴:渡英後すぐ、イギリスの某大手IT企業に就職。IT/マーケティング資料/サポート記事の翻訳や校正を現役で担当中。ローカライズ歴5年目。プライベートでは、現地で結婚。夫婦の共通言語は英語。
サッと読みたいならこの目次からジャンプ!
愛国心と探検
エリザベス1世の時代(Elizabethan period)、国が豊かになり、イングランドは愛国心を人々の心に強く根付かせます。
イギリスの探検家が新しい貿易ルートを探し、アメリカにあるスペインの植民地までイギリスの貿易を広めようとします。
前回で紹介しましたフランシス・ドレイク船長もその探検家の一人ですね。
ドレイク船長をお忘れの方、前回の記事はこちら↓
芸術の盛り上がり:シェイクスピア(William Shakespeare)
エリザベス1世の時代というのは、詩や劇がふんだんに盛り上がった時期でもありました。
その内の天才劇作家は今現在でも、ほぼすべての人間がご存知であろう、あのウィリアム・シェイクスピア(William Shakespeare)です。
この人の生まれた場所や作品は試験必須項目ですので、きっちりと覚えてください。
ShakespeareはStatford-upon-Avon(クリックするとwikiに地図が載っていますのでお確かめください)で生まれました。
才能ある劇作家である他にも役者でもあったのですね。
彼はたくさんの詩や劇をこの時代に生み出します。日本の漫画界で言えば手塚治虫的な存在?とでも言いましょうか。
最も有名な作品は現在でも映画にされたりしていますね。
日本で一番有名であるのは、「ロミオとジュリエット」ではないでしょうか。
シェイクスピアの重要作品は、のちに出てくる芸術とスポーツの項目でどうせ覚えなければいけませんので、以下にリストアップしてみましょう。
作風
彼は、過去の歴史的重要事件を劇化しましたが、王/王女を焦点に当てたものではなく、普通のイギリス人の男女を描き出したということでも第一人者であるという事が言えます。
社会への影響
シェイクスピアが社会に影響を与えたものの一つに、言語があります。
彼が創作の上で作り出した言葉や劇中の一節や詩が、英語圏の日常生活の中で、今でも頻繁に使われます。
私たちが日常生活で時々四字熟語を使ったりするのと同じ感覚でしょうかね。
それらの有名な文章も試験に出ますのでさっと覚えておきましょう。
(どの詩に入っているのか、その詩の全文を見たい人は、以下リストにあるそれぞれのセリフをクリックしてみてください。)
- Once more unto the breach (Henry V)
- To be or not to be (Hamlet)
- A rose by any other name (Romeo and Juliet)
- All the world’s a stage (As you like it)
- The darling buds of May (Sonnet 18 – Shall I Compare Thee To a Summer’s Day)
”To be or not to be” 辺りは、小さい頃に雑学王の母が呟いていたので馴染みがありますが、あとはさっぱり馴染みがありません。笑。
正直、”A rose by any other name”と言われても、何ですかそれは?、という感じですよね。笑。なかなか、イギリス文学は専攻していなかったので、シェイクスピアはかじった程度にしか知りません。
とっつきたくても取りつく島がない、という事で、少し調査した範囲で以下にまとめて見ました。
シェイクスピアのそれぞれのフレーズの意味
Once more unto the breach (Henry V)
このuntoはスペルミスではありません。古い文献では、intoをuntoと書くのです。そしてこのbreachはgapのことを指すのだそうです。
このフレーズが意味している所は、「それが本物の戦いであっても、日常における戦いであってもどちらでも構わない。いつも挑戦し続けるべきだ」という意味だそうです。
To be or not to be (Hamlet)
これは日本語の翻訳が有名ですよね。生きるべきか死すべきか、それが問題だ。というやつです。
A rose by any other name (Romeo and Juliet)
ジュリエットがこのセリフを「家族」という概念を指して使うそうです。
そういえば、ロミオの家族とジュリエットの家族は、家系的に対立していましたよね。であるので、2人にとっては「家族」が特別な意味を持つのです。
その一句が入っている一文を以下に翻訳付きで載せて見ましょう。
“What’s in a name? that which we call a rose by any other name would smell as sweet”
「名前がなんだって言うの? 例えどんな名で呼ぼうと、薔薇は甘い香りがするわ。」
ということなのでしょうが、もう、訳していても背筋が凍ってしまうくらいのキザさですね。
つまり、これが意味するのは、薔薇は、例え薔薇という名前を持っていなくても、その本質(香り)は変わらない、ということです。
転じて、家族の名前は関係ない、あなたはあなたで変わらない(外的な要因で個人の価値は決まらない)と言うことですね。
転じて考えると、日常生活においていろいろなものに使えるかもしれません。笑。ぜひ試して見てください。
All the world’s a stage (As you like it)
これはシンプルに、「全ての人間は、実は役者で、日々与えられた役割を演じているだけに過ぎない。」と言うやつです。
つまり、全ての世界は役割を演じるステージである訳です。
これは日本語で書けば結構有名な句かもしれません。一度耳にしたことがある人もいるのではないでしょうか?
The darling buds of May (Sonnet 18 – Shall I Compare Thee To a Summer’s Day)
これの意味が一番わかりません。
色んなサイトが「美しい花のつぼみは春になると咲く」と言うことだと言っていますけど、だからなんなんですか?と言う話ですよね?
読まないと分かりません。
と言う事で、少し読んでみました。良ければ、皆さんもクリックして読んでみてください→。The darling buds of May 。
とりあえず、この句が入っている一節は、語り手が詩的に「あなた」をとある夏の日と比較し出す、と言うキザさで始まります。
いや、これは素敵ですね。薔薇の名前よりはよっぽどマシです。
昨日の君と僕の時間を、とある雨の日と比べてみた感じですよね。詩的です!
ここでシェイクスピアは、君と、夏のとある一日を比べて見た訳です。ちなみに、イギリスの夏は、日本の春くらいの気温です。
”Rough winds do shake the darling buds of May,”
荒っぽい風が5月のつぼみを揺らし、
というのは、つまり、今はいろんな事が荒っぽい風のように感傷的に心を揺らすかもしれないが、「あなた」は春になれば花になるのだという事でしょう。
きっとこの語り手は、「あなた」の若さを語っているのです。これはきっと、青春時代にいる、もしくは若さの真っ只中にいる「あなた」に語り手が人生を諭すように語りかけている詩なのかもしれません。
<ちょっと古典ボキャブラリ>
Thee = You[Pl]
Thou=You [S]
Hath = has
unto=into
ちなみに、クリスマスなどに教会に行って、賛美歌を歌う機会があると、こう言う古典のスペル関係のものがよくわかりますね。
Globe Theatre
今日でもたくさんの人々がシェイクスピアをすばらしい劇作家であると言います。
彼の劇はいまだに劇として再演され続け、またイギリス以外の国でも研究されています。そういえばイギリス文学を専攻していた友達もシェイクスピアだったのを思い出します。日本でも熱心なファンがいますよね。
小さな所ですが、次に出す劇場も問題で見た気がしますので、覚えましょう。そしてこれは、後で文化財の所にも出てきますので、まあこういうのがあったなとでも思っておいてください。
The Globe Theatre in London
ロンドンのグローブシアターです。
このシアターは、1599年に実際に建てられ、当時シェイクスピアの劇が初めて演じられた劇場の、現代版の複製に当たります。
ボキャブラリ
“2020 Edition Life in the UK Test Handbook” p25-p26 / “Exploration, Poetry and Drama”
さあ読んで行きましょう!試験は全部英語です!!!いつもの英語での英単語の覚え方はこちら「2. 英語で覚える英語のボキャブラリー」をどうぞ!
日本語チーターシートは以下をクリック!
必須単語は黄色いマーカーの所なので、絶対に覚えてください。
poetry |n. [U] poems in general as a form of literature:
By Collins English dictionary , Cambridge Dictionary, Wikipedia, Oxford Dictionaries
patriotism |n.[U]the feeling of loving your country more than any others and being proud of it
sought(seek) |v. to try to find or get something, especially something that is not a physical object:
route |n.[C] a particular way or direction between places:
colony |n[C] a country or area controlled politically by a more powerful country that is often far away:
Americas |pl n. the countries of North and South America, considered together:
commander |n.[C] an officer who is in charge of a military operation, or an officer of a particular rank in many countries’ naval forces:
founder |n.[C] someone who establishes an organization:
naval |adj. belonging to a country’s navy, or relating to military ships:
hind |n. a female deer, especially a red deer
circumnavigate |v. to sail all the way around something:
settler |n.[C] a person who arrives, especially from another country, in a new place in order to live there and use the land
colonise |v. to send people to live in and govern another country:
今日の問題
Which TWO are plays by William Shakespeare
1. A Midsummer Nights Dream
2. Pride and Prejudice
3. Romeo and Juliet
4. Oliver Twist
もしこの記事が何かに役立ちましたら、
下で「いいね!」や「フォロー」をよろしくお願いします!
役立つ情報を毎日更新して行きます!🙂
英国古本屋ライター:K·T·エリーズ
次回
ではみなさん、よければ、「『Life in the UK』テスト一発合格勉強法!第23回」でお会いしましょう!(以下に埋め込みリンクがない場合は執筆途中です。記事は月-金の毎日、日本時間の19:00PM/英国時間の11:00AM頃更新されます。)
「『Life in the UK』テスト一発合格勉強法!」シリーズの、過去の全記事が、「目次 SiteMap」の「Life in the UK」にありますので、良ければリンクをクリックして、見たい所からご覧ください!
略歴:渡英後すぐ、イギリスの某大手IT企業に就職。IT/マーケティング資料/サポート記事の翻訳や校正を現役で担当中。ローカライズ歴5年目。プライベートでは、現地で結婚。夫婦の共通言語は英語。