『Life in the UK』テスト一発合格勉強法!第132回「イギリスの現代社会:イギリスのコメディ」
略歴:渡英後すぐ、イギリスの某大手IT企業に就職。IT/マーケティング資料/サポート記事の翻訳や校正を現役で担当中。ローカライズ歴5年目。プライベートでは、現地で結婚。夫婦の共通言語は英語。
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イギリスのコメディ
コメディや風刺の伝統、自分たちを笑うような、ある意味自虐コメディなども、イギリスらしさにおける重要なところです。
中世の王や金持ちの貴族たちは、ジョークを言ったり宮廷の人々をからかったりする道化師をそばに置いたりして楽しんでいました。のちに、シェイクスピアが劇中に道化役を登場させたりもします。
政治風刺
18世紀になると、政治風刺の漫画が著名な政治家を槍玉に挙げる媒体として流行り出します。この内容は、時には王や王室にまでにも及び、19世紀にはますます人気を博し、風刺漫画の雑誌が出版され始めます。中でも、1840年代に初めて出版された「パンチ」という雑誌が最も有名です。
また、今日でも政治風刺漫画は人気があり、新聞で出版されていますし、「プライベート・アイ」(“Private Eye“)という雑誌新聞なども風刺の伝統を伝え続けています。
- パンチ(雑誌) (Punch) — 1840年代に最初に出版された政治風刺雑誌。
- プライベート・アイ(“Private Eye“) — イギリスで現在出版されている政治風刺新聞雑誌。
コメディアン
イギリスでテレビがエンターテイメントの引率形態になるまでは、幅広いパフォーマンスの一形態の、演芸場でのコメディパフォーマンスがとても一般的で、コメディアンはそこでとても人気の高い出しものでした。
1940年代や1950年代において演芸場に出演していたコメディアンの数人は、のちにテレビでスターになります。例えば、「モーカム&ワイズ」などのコメディアンが有名です。
- モーカム&ワイズ(Morecambe and Wise) — 英語版のwikiをクリックしてみるとわかりますが、そんな感じの人たちです。笑。40年代、50年代に演芸場で人気を誇り、のちにテレビ媒体に移行して活躍したコメディアン。
テレビコメディ
テレビで放映されるテレビコメディは独自のスタイルで発展します。
テレビでは、職場や家庭内での関係などを題材にした、特定のシチュエーション設定で行われる連続ホームコメディドラマが発展します。これは、「SITuation COMedies」を略して「sitcom」と呼ばれ、今でも人気があります。
例えば、分かりやすく、アメリカものではアニメの「シンプソンズ」シリーズなどもそうですし、イギリスものでは「The Office」などが “sitcom” に当たります。私はこの「The Office」の主演のリッキー・ジャーヴァイスの、普通のコメディトーク舞台での喋り方がとても好きで、八重歯が本当にセクシーだなと思いながら時々見ています。
なぜか、若い頃から、曰く「イケメン」には全く惹かれない性分で、「本当に実用的な人が好きだよね」とか友達から言われ続けてきた私は、ちょっとぽっちゃりした気の利くセリフを言う、人生を重ねていそうで、自分の知らない事を知っていて、頭が良く、やんちゃなジョークで笑わせてくれる、声のいいオッサンが結構好きなんですが、まあそんな事は誰も聞いていませんでした。
本当に、以前流行ったホストクラブにいる頭の悪そうな男たちの何がいいのかさっぱりわからない。あんな奴らはただの shitcom… … まあいいや。次に行きましょう。
現代の風刺
風刺もまだまだ人気で、1960年代には、”That Was The Week That Was”などのテレビシリーズが、1980/90年代には、「スピッティング・イメージ」”Spitting Image“などの風刺人形劇テレビシリーズがありました。
- “That Was The Week That Was” — 1960年代の風刺TVコメディ番組
- 「スピッティング・イメージ」”Spitting Image” — TV人形劇シリーズ(1980/90s)
現代のコメディ
また、イギリスのコメディと言えば、モンティ・パイソンだ!と言う人も少なくないはずです。そう言えば、大学の1番の学友が、まだ10代だった私にモンティ・パイソンのブラックジョークを大阪仕込みで教えてくれ、かなり衝撃を受けた事を覚えています。
その話では、
モンティパイソンのうちのメンバーの一人が本当にお亡くなりになり、その追悼式のTV放映の舞台で、その他3人のメンバーが神妙な面持ちで舞台に現れます。
一番最初に出てきたメンバーはお亡くなりになったメンバーの遺灰を持ち、2人目は背中に何やら掃除機のような機械を背負い、3人目はなぜかホウキとチリトリを持って神妙に俯いて壇上へ上がろうとします。
ふと一人目が涙を拭こうとハンカチを取り出したその瞬間、なぜか彼はすっ転び、彼が持っていたメンバーの遺灰は壇上にぶちまけられます。
あれよあれよと言う間に2人目がそれを慌てて背中の掃除機で吸い込み、3人目も同様にものすごく慌てて吸いきれなかった遺灰を箒で集めチリトリで掬い集め、ゴミ箱に入れる。
そして3人は何事もなかったように壇上へと上がってスピーチをし始めると言う、おそるべしモンティパイソンのブラックジョーク、あっぱれ!
と言う、私が知っているのはそう言う話でしたが、この話は実は学友に聞いただけで知っているので、実際には、こんな話ではなかったかもしれませんが、学友の力量を信じていたので書いてみました。笑。とりあえず、本題に戻りましょう。
1969年には、イギリスのテレビで「空飛ぶモンティ・パイソン」(Monty Python’s Flying Circus)が新たなタイプの革新的なコメディを作り上げ、一気に有名になります。
また、日本では「ピン芸」と言われるのが一般的でしょうか?一人のコメディアンが舞台上でトークで観客を楽しませる「スタンダップコメディ(Stand-up comedy)」も近年再度人気になってきています。
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ボキャブラリ
“2020 Edition Life in the UK Test Handbook” p91 – p92
jester | n. a professional joker or ‘fool’ at a medieval court, typically wearing a cap with bells on it and carrying a mock sceptre.
satirical | adj. containing or using satire.
satire | n. the use of humour, irony, exaggeration, or ridicule to expose and criticise people’s stupidity or vices, particularly in the context of contemporary politics and other topical issues.
sitcom | n. a situation comedy
By Collins English dictionary , Cambridge Dictionary, Wikipedia, Oxford Dictionaries, Merriam-Webster Dictionary
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英国古本屋ライター:K·T·エリーズ
次回
ではみなさん、よければ、「『Life in the UK』テスト一発合格勉強法!第133回」でお会いしましょう!(以下に埋め込みリンクがない場合は執筆途中です。記事は月-金の毎日、日本時間の19:00PM/英国時間の11:00AM頃更新されます。)
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